明るい無職は農家になりたい

非農家無職33歳が農家を目指す。

農業バイトの話が難航している件について

最近農家バイトのハードルの高さを噛み締めている明るい無職です。
お金の話を嫌がる農家さんって多いんですよ。
その理由を考えてみました。


「家族でサポートするのが恒例」

 

農家さんは大抵が家族、親戚でサポートし合います。
血族=共助関係だったからですね。

しかし、現代においては若者は都市部へ、残ったのは年老いた老夫婦や兄弟です。
片方は老人ホームなてこともザラにあります。

 

さて、そんな価値観で農業をやってきた人間が、突然よそ者に働くから金をくれ、なんて言われても困るわけです。
なんせその経験がないのです。


すでに親戚ではなく友人に来てもらってお金を払っている農家さんは問題無く話せたりしますが。
(リンゴ農家のスーさんはすでに友人をバイトで雇っていたので、明るい無職にもバイトとして来てもらって抵抗が無かったのだと思います)
スーさんに関しては過去記事をどうぞ!

激戦!リンゴ農園!~葉っぱ取り編~① - 明るい無職は農家になりたい


「そもそもサラリーマンの気持ちで測るから噛み合わない」

 

決してケチや守銭奴という事では無いのです。

例えば会社員はお金は働けば一定額貰えますし、保険も年金も会社が負担する分があります。
しかし農家はその全てを自分で背負います。


資材を買うのも、種や苗を買うのもお金が必要なのです。経費で申請すれば下りる会社員とは違うのです。

なので、最初から労働をお金で買うことを経費として考えていない農家さんにはバイトを雇うことは無理なのです。

 


「農家さんと仲良くなる」

 

ただし農家の社長は農家さん本人です。
農家バイトとして働きたい人間がいることを伝え、その上でどの程度働いて欲しいかをちゃんと話し合えば農家バイトも可能です。

ここが普通のアルバイトと違うところであり、良い部分ではあるのですね。

 

アルバイト▶履歴書さえあれば誰でも受け入れられる可能性がある。
時給は約束され、他にも保険なども加入可能。
契約により縛られるが契約が守ってくれる。

 

農業バイト▶繋がりがないと話も来ない。
口約束の報酬で管理、保険など無い。
信頼で縛られるが信頼が守ってくれる。

 

契約か信頼か、という事ですね。

 

契約は出勤時間や休憩時間、規則や業務内容などビッシリ決められ、その中である意味守られて働く訳です。
ただし利益第一なので、利益をもたらさない者や契約を守らない者には容赦のない攻撃が待っています。

 

信頼はユルユルとした口約束で話が進みます。
勤務は9時くらい、終わりは日の入り前の4時くらいかなー。保険はないから怪我のないようにね!とか。
働いてみると緩くて心地よい面もありますが、雇用主の考え次第で如何様にも変わる環境は厄介な面も持ちます。

 

とはいえ契約の方で辛かった明るい無職としては、リンゴバイトの信頼で作られた労働環境は理想に近いものでした。

ただしそれはスーさんが良い人だった、という事です。
ホワイト企業ブラック企業があるように、ホワイト農家、ブラック農家があるのも忘れてはならないのです。

 


「さいごに」

 

農家さんとお付き合いする時は、その人が自分の感性と合うか否か、ということを見極めねばなりません。

企業と違い、自分の目的をしっかり話さねば後々トラブルに成りかねない、というのは面倒ですが、噛み合えば後々まで続く素晴らしい人間関係が構築できることでしょう。

 

農家さんはとにかく会ってみて、です。
農業体験、新規就農者向けの見学会、農業イベント、なんなら猟友会、様々な手を使い気楽に話に行ってみましょう。

 

とりあえず明るい無職は暖かくなったらクロスカブで県を問わずブンブン農家さんに会う旅に出たいと思います。