明るい無職は農家になりたい

非農家無職33歳が農家を目指す。

新規就農ハウス死闘編

人間苦手で有名な明るい無職です!


先日、知り合いの主催する意見交換会に参加してきました。

新規就農同士の集まりということで、人間苦手な明るい無職も怖々ながら参加してきましたよ!

 


「佐藤さんは苦労人」

 

最初に自己紹介したのに名前忘れましたが(白目)、確かそう、えーっと、佐藤さん!佐藤さんということにしましょう。

佐藤さんは新規就農の中でも新規参入者と呼ばれる非農家の方で、今は2年目に突入している農家さん。
農業法人で働き、その後地主さんから農機具と農地を借りて農業をしています。

 

顔はちょっと疲れ気味。
毎日休む暇もない、と愚痴のように言っていました。
販売ルートがなかなか上手くいかず、販売先が遠くなり移動距離が長くなってしまうのだとか。
しかも農地は井戸が無く、灌水の時はポンプ小屋まで行き何回も何回も往復して水を撒くそうです。

 

そんな佐藤さん、飲み会の後半でこんなことを言っていました。

 

新規就農はハウスは育苗くらいでいい、露地メインで回した方が楽

 

明るい無職は居抜きこそ最強と思っていた方です。
ノウハウの継承、販路や農地の確保、師匠との密な関係、その全てが得られるからです。

そのあとで佐藤さんが語った内容は、なかなかに考えるところがあるものでした。

 


「佐藤さんは責任感で体を壊す」

 

佐藤さんは農業法人に務めながら農地を探し、見つかったのがハウス付きということで喜んで飛びついたそうです。
地主さんの意思も確認し、仲良くなり、準備万端で就農開始!


しかし、そう上手くはいかなかったみたいで......。

まずハウスが古く、ビニールの交換が必要になったとか。
それからハウスをガンガン使おうとキュウリを植えたらしいのですが、夏のハウスの暑さで体調不良に。
その後も台風やなんやでハウスが大変なことになり。
そして前述の水問題。

 

佐藤さんの1年目は散々だったと言います。
その時佐藤さんの心の中にあったのは、せっかくハウス付きの農地を確保したのだから無駄にしたくないという焦り。そして地主さんへの感謝の気持ちの裏にあるプレッシャーだったそうです。

ハウスも本当は張り替えなくても大丈夫だったのかもしれないけど、地主さんの手前張り切ったんだそうです。


台風の時も同じです。
地主さんをガッカリさせてはならないと、お金をかけ時間をかけ対応したそうで。

結果、佐藤さんは多大な労力とお金をハウスに持っていかれてしまったそうです。

 


「露地はいいものだ」

 

勿論、佐藤さんは露地も借りています。
しかし露地はハウスのような慎重さはいりません。
荒れさせなければいいのですから。

 

ハウスに比べれば、という話で、露地は簡単超楽勝!ということでは無いですよ!

 

台風の時も、露地もダメージはもちろんありましたが、それは周囲も一緒。
むしろ助け合って連帯感が増したんじゃないかと笑ってました。

 

そもそもハウスは資金に余裕の無い新規には絶対必要という訳では無く、むしろ無しからのスタートで自分で作り自分の責任で管理した方が良い。

というのが佐藤さんの意見です。


自分でも言っていましたが、佐藤さんはとにかく上手くやろうと焦ってしまったみたいですね。

 


「さいごに」

 

明るい無職も鉄骨ハウスが使える!という話が来て大喜びしました。
結果は借りられませんでしたが。

 

しかし、今考えればどのくらいの劣化があったかも調べていませんし、年間の維持費も計算していません。
そして当然のように明るい無職には鉄骨ハウスでのきゅうりの栽培技術なんて無いのです。

そこを考えると、もし借りられても維持費に押しつぶされたかもしれませんし、わけも分からず持ち主の指示で働いて多忙な生活となっていた可能性もあります。

落ち着いてみれば、今の腰を据えて農業を学べる環境がベストだった気がしますね。

 

そんな訳で、新規就農というのは何も決まって無い分、様々な可能性がある、という話でした。

新規就農者を騙してやろう、という人はほとんどいませんが、自分の良いように使ってやろう、と思う人は多くいますので、利害関係をしっかり把握し、自分にとって何がメリットか考えてから農地の確保をするのがベストだと思う明るい無職でした。