明るい無職は農家になりたい

非農家無職33歳が農家を目指す。

新規就農者=希少種ということを認識して動くべきだと思った無職

学校になかなか馴染めない、というか自分のレベルが低すぎてついていけてない明るい無職です!

 

学校は約20名の人間がおるのですが、その大半は親元就農者。
非農家新規就農者は明るい無職を含め2人しかいません。
しかしそのもう1人も数年前から師匠がおり、修行中の身。

そりゃね、レベルの差がハッキリ見えちゃうんですよ( ;꒳​; )

 


「非農家新規就農1年生はイレギュラー」

 

どういう事かと言えば
学校は親元就農、或いはそれなりに経験を積んだ新規就農者をメインに教えてきた訳です。
つまり明るい無職のような農業目指してるけど何もしたことの無い人間、というのは結構な異端者なのでした。

 

そうなると、この程度は教えなくてもいいだろう、とか、このくらいならもう想定して計画を立てられるだろう、なんてことが明るい無職には全くの未知の領域。
先生方も「え?そこからなの?」と困ってしまうレベル。

そのオーラを何と言うかヒシヒシと肌に受けているとね、そりゃもう気も滅入る訳で。

 

今になって初めて気が付きました。
「完全未経験の非農家とは県が想定している新規就農者のレベル以下の存在なのだ」
と、、、。

 


「辞めるか踏ん張るか」

 

実は辞めてしまおうか、くらい考えた時もありました。
何故なら、播種、定植、肥料、農薬散布、などを知識無しの所から実践スタートしていたからです。
先生も聞けば答えてくれますが、無知な明るい無職の質問なんて
「何でこの農薬なんですか?」
なんて大雑把な質問です。
聞かれた方も困ってしまいます。

 

そんな事を積み重ねていると、先生方のイライラもなんとなく感じられるというもの。
幸い(?)明るい無職以外にも親元就農ながらあまり知識の無い人間もおり、1人ターゲットになっている訳ではありませんが、そこそこの罵声を浴びせられ作業することもしばしば。

 

もうこれ自分で市民農園借りて調べながらマイペースにやった方がストレスフリーで勉強進むんじゃねーの?とか思って悶々としておりました。

とはいえ、罵声を浴びながらとて先生方の言ってることは正しく、経験としては貴重なものです。


また生徒同士は大体罵声の被害者になっており、絆は始まったばかりだと言うのになかなか強固なものとなっています。

 

1年という短い期間、すでに2ヶ月経過し、夏野菜も植え付けが始まっています。つまり夏野菜が終わり秋になればかなり学校は落ち着き、冬になればほぼ終わりなのです。
実際の期間なんて9ヶ月程度ということですね。

 

それに家には無い農業機械(草刈機、背負動力噴霧器、管理機、運搬機、トラクター)が使い放題なのも魅力的です。

辞めてしまえば確かにマイペースに勉強は出来ますが、農家への道は最短では無くなるのは確かです。


踏ん張れば今はストレスになりますが、横の繋がりもでき、師匠探しも「今農業学校に通っている」或いは「農業学校を卒業した」という裏付けが出来て強みとなるでしょう。

今のところ、なんとか踏ん張る方が理にかなってるということで頑張れています。

 


「非農家へのアドバイス

 

農業を目指した時

○年で農家になる!
何処で農地を探す!
○○農家になるんだ!
なんて目標を皆さん何かしら立てることでしょう。

思ったからこそ農家になるという選択をしたんでしょうし。


しかし、その目標や貴方の状態というのは思った以上に世間から認識されていないものなのです。

 

・就農予定地
・農地の面積
・資金
・拠点
・手持ちの機械や資産
・労働力の数
・知識量
・メインとする品種
・ハウスや路地など設備のバランス
・目標収益
・師匠はいるのか
・家族の協力は
・何年で就農するのか
・結婚予定は

などなど。自分の状況、目標を書き出して人に説明できる準備をして下さい。
明るい無職はこれを失念しました。というか、ほぼどれも決まっておらず、気恥ずかしくてあまり公言していませんでした。

 

その結果が、自分のレベル(計画性)と違うところへ行ってしまい、その摩擦で摩耗して行っている今の状態です。ハッキリ言ってシンドいです。

 

新規就農者がいなくて困っているのは何処も本当で、本心ではそれを解決したいと皆思っています。
なので、ちゃんと自分のレベルを測り、それを伝えられれば皆親身になって相談に乗ってくれます。

その上で、自分で果たしてそこで教えを乞うのが正解なのか考えてください。
いくら話し合っても、相手はこちらを100%理解してくれることはありません。最後は自分で判断することで、相手の理解の溝を埋めて行くしかないのです。

 


「失敗まとめ」

 

・何も決まっていない気恥ずかしさからやる気だけをアピールしてしまっていた

・やる気だけを買われ入学出来たが、やる気も豆腐メンタルなので弱々だった

・バイトも何も決めずに入学してしまった。本来なら週3バイトする、一日は休みや予備、学校は週3、などと決め、それで通えるかを確認すべきだった(毎日行く覚悟なら関係ないけど)

・自分のレベルを確認したうえで、座学がしたいのか、実技がしたいのか、そもそも何が分からないから何を学びたいのか、ということをハッキリさせておくべき

・何もわからないから一通りやりたい、は相手の都合に身を捧げると宣言することになる。豆腐メンタル向きでは無い死亡遊戯

・己を知り敵を知れば百戦危うからず、という言葉が新規就農者にはピッタリ。自分の状態を知り、誰から何を学ぶか、どう学びたくて相手はどう学ばせたいかを知り判断することは絶対に必要

 

という事で、明るい無職はメンタルを殺されバイトの余裕も無く資金をゴリゴリ減らしながら学校に通っているのが現状です。
おかげで計画の脆弱性を知れたので良かった部分はありますが。

 

まぁそもそも完璧に就農出来る能力があったなら、きっと社会人もこなせていたはずですからね!
しゃーないドンマイ自分。

 

この記事を読んでくれている新規就農希望者は是非とも己をさらけ出し、裸の気分で相談に行ってみて下さい。下手に繕うから摩擦も起きるのです。

 

一方、新規就農者と触れ合う機会がある人は、新規就農者のレベルを測ってみて下さい。
新規就農者はやる気だけは見せるものです。やる気だけを見て鵜呑みにするとお互い不幸になります。
自分の希望するレベルに無い新規就農者なら、断ったり他を探してあげるのも優しさです。

 

そんな事を考えながら夏野菜の予定を組む明るい無職でした。