明るい無職は農家になりたい

非農家無職33歳が農家を目指す。

生きやすい価値観にシフトしていく人生設計

金が逃げるんじゃない
逃げるのはいつだって俺の方さ

が決め台詞の明るい無職です。

明るい無職は記憶喪失かというくらい、三十路前まで稼いだお金の記憶がありません。
底辺とはいえ独身男、ひとり暮らしはしてはいましたが、それでもお金はあったはずなのです。
ではそのお金はどこへ消えたのか。

答えは分かっています
ストレス発散というブラックホールに飲み込まれたのです......。


「悲しき底辺サラリーマンの宿命」

自分の価値観を持たないサラリーマンは、常に搾取される存在です。
先輩の趣味に付き合い、通勤用に車を買い、お金をカッコいいことに使うのがカッコいいサラリーマンだと教わり続けます。

サラリーマンが労働を売って得られるものはサラリー、お金なのですから、得たものをどう使うかが話題になるのも当然なのです。
カッコいい以外にも、ストレス発散と言うブラックホールは遠慮なくサラリーを吸い込んでいきます。

そこから無職になると、誰もカッコいいお金の使い方を自慢してくる人はいなくなります。
そこでギャップが生まれるのです。
あれ、ワイは無職な訳だから収入は無い。じゃあ今までのカッコいいは使えなくなる。あれ?どうしたらカッコいいんだろ?


「カッコいいを求めて奔走する日々」

明るい無職の場合は、ここでかなり迷走しました。
無職になったら金はないが時間はある!じゃあサラリーマンには出来ない時間の使い方がカッコいい=楽しいなんだ!
旅に出たり、釣りをしたり、ゲーム実況しようとしてみたり、色々したもんです!

しかしどれも噛み合わない。
楽しくないのだから仕方ない。
やっぱりお金が無いからかなぁ、とフリマアプリを使い始めました。
確かにスマホが売れてお金にはなりましたが、転売で稼ぐぞー!という気にはなりません。
お金を産むためだけに面倒なことをする気にはなれなかったのです。

ここでまた迷走します。
楽しい時間でもない、カッコイイでもない、お金でもない、何だこの満たされない感覚は!
もう働いた方が楽なんじゃないか、という気分にさせられる程の悩みです。
その方が自分を騙していたとしても楽なのは間違いないのです。

「家庭菜園との出会い」

そんなシナシナの無職でしたが、ある時庭を見ていて思います。
何か植えてみようかなぁ。Twitterのネタになるし。
たまたまその時、明るい無職の家ではトマトが大ブーム。しかし高い。ならトマト作ったら楽しいんじゃないの?という完全な思いつきです。

その日から明るい無職は少しだけ家庭菜園のことを考える時間が出来ました。
まず畑を作らなくてはなりません。
邪魔な木を引っこ抜き、土をこして石を取り除き、見よう見まねで畝を作りました。
念の為、穴は1m近く掘ったのでかなり時間はかかりましたが、日に日に庭への愛着が増してきます。
とりあえずトマトを植え終わると、取り除いた石で駐車場が作れないかと画策します。
それに飽きると、伸び放題だった樹木の選定を始めました。

思い描いていた「楽しい」とも、「かっこいい」とも、「お金になる」とも違う日々ですが、明るい無職には物凄く楽しく、カッコいい日々に思えました。
お金にはなってないけどね!!
いや、待って欲しい、お金を浪費して無いのだから、お金になってるとも言えるのではないか。

そんな訳で、今の明るい無職の農業スタイルは徐々に、自分でも分からない程ゆっくり移行し創られて行ったのです。

そこでようやく
楽しい=楽しいことを忙しくしている時間
では無く
楽しい=満足する時間の使い方をしている

ということだと気が付いたのです。

「今後の明るい無職スタイルは」

稼いだお金は農業に全ブッパして行きたいのです。
目標は年収300万円!
それ以上は年収300万円を楽に稼いでいく方向に使っていきたい!
年間300日労働、一日12時間労働を、年間200日労働、一日10時間労働に移行していくような。かつ、明るい無職以外の人間でもそれに対応できる、そんな形にしたいです。
娯楽は今のままで良いと思ってます。むしろ畑が娯楽です。目標年収を達成したら、あとはネタになる作物を作ったり、自分の畑にテント張って生活して、その状況を配信して小銭を稼ぐ、とかやりたいですね!
稼いだ小銭はやはり楽になる方にブッコミます。

「おわりに」

以上、ただの夢です!
夢ですが、目標です。
1年前の明るい無職には思いもしなかった夢であり目標、もうそこにいる明るい無職は別人みたいなものです。

生き辛い、というのは多少なりとも本質と環境の摩擦によって生まれる感情です。
その摩擦力は様々ですが、小さな違和感を感じたら是非、明るい無職のことを思い出して生活を少しだけ違った方向にシフトしてみてください。
生きやすい道は予想もしないところにあるかもしれませんが、今の時代、インターネットを使っていれば自然とその方向に行けると思います。

現実社会が今までは重視され、インターネットは虚構の世界でしたが、SNSで自分をさらけ出せる今となっては、仮面を被って生活している現実の方が虚構になってきている、そんな気がする明るい無職でした。

まる。