明るい無職は農家になりたい

非農家無職33歳が農家を目指す。

恋して☆確定申告☆〜優しいモンスター〜

数学がとても嫌いだった明るい無職です。
なお好きな教科はありません!

明るい無職はゴールの見えないものがとても苦手です。
数学はその時その時の公式などで答えを出せばゴールのようですが、次には新たな問題が出てくるので、明るい無職的にはゴールの見えないものでした。

終わりなき戦いに身を投じる戦士のようなものです。
この戦いに終わりはあるのか?と自問自答しながらモンスターを斬り伏せていくうちに、戦士の心は疲れ果て、戦うのをやめてしまった、それが明るい無職なのです。


「確定申告というモンスター」

そんな明るい無職の前に久々のモンスターが立ちはだかりました。
彼の者の名前は確定申告。
年明けに現れ、ひと月という短い期間のみ村を襲うモンスターです。
明るい無職は会社員として結界都市に住んでいたため、このモンスターの存在は知っていましたが、遭遇するのは初めてです。


確定申告は言います。
「俺を倒すには源泉徴収票マイナンバーカードと株の配当証明が必要だぞぉぉぉ」

ゴゴゴゴゴゴ。

な、なにぃぃぃぃぃ!!
あの時貰った書類の数々は、今、この時必要だったのか!!
皆の力が!!俺に集まってくる!!
くらえ!!必殺のぉぉぉ!!

確定申告「馬鹿!焦んなよ。お前にはさ、まだまだ俺と付き合って貰うんだからさ。ほら、記入の準備して」

戦士(無職)「え?」

確定申告「大丈夫、俺がゆっくり教えてやるよ」

ちょ、ちょっと!何これ!?なんで私がこいつと一緒に記入しなきゃいけないのー!!!
⁄(⁄ ⁄º⁄Δ⁄º⁄ ⁄)⁄


「彼は優しいモンスター」

戦士(無職)「畜生!何が記入するだけだ!控除とか訳分からないこと言いやがって!!もういいよ!俺の去年の年収は50万だ!!好きにしろ!!」

確定申告「馬鹿野郎!!」
(*’ω’ノノ゙☆パンパン

無職「ひい!」

確定申告「お前はな!生きてるだけで偉いんだ!だからな!まず基礎控除!それから、こんな、病院行ってまで頑張って……ほら医療控除!」

無職「え.....?そんな、50万の収入なのに、収入無しって計算で、いいの?」

確定申告「当たり前だろ!お前頑張って生きてんだからさ、無理すんなよ。それに、ほら」
( ・`ω・´)つ1万円札

無職「な、何よそのお金!馬鹿にしないで!」

確定申告「か、勘違いすんなよ!税金、取りすぎてた分だよ!お前、計算苦手なのに頑張ったからさ。その、なんか美味いもの食えよ」

無職 ( ⸝⸝⸝ʚ̴̶̷̆ωʚ̴̶̷̆⸝⸝)「(バカ……)」

確定申告「じゃ、また来年な。あ、もし何かあったらさ、電話するから!約束、なっ!」

こうして確定申告は去っていった。
翌日、税務署へ行ったアタイは驚いた。
確定申告の記入を済ませて行ったら、5分で終わったのだ。
行列は全て記入相談の人達だったのだ。

確定申告、優しいモンスター。
彼はきっと、明るい無職の寂しさを埋めるためにやってきたのだろう。

~完~

「さいごに」

注、年収50万とか医療控除とか還付金額は適当です。

会社員の時は控除とか意味わからんねーん、なんなんやこの制度。
と思っていた確定申告ですが、今回やってみてめちゃくそ面白かったです!
スマホ料金の計算とか大好きなんで、見事にマッチしました。

面倒なのは確かかもですが、自分が得たお金がどう計算され税金として持っていかれるのかを知るのはとても楽しいし大切なことに思えます。
何となくでも理解すると、節税の技なんかも楽しくなりますし、一生付き合っていく制度な訳ですからね。

損得よりは、仕組みを知って上手く人生プランを当てはめていく、という考え方が良いと思いました。

こういう計算を学校教育の一環でやれば、多くの教科に通じるものもあるので勉強になるのになぁと思う無職でした。