二十歳の君へ〜無職の魔法〜
拝啓、二十歳の君へ。
二十歳といえば、君は介護をしていたでしょうか?
まぁもう少し後な気もしますが。
安心してください、君はリーダーに虐めぬかれ辞めます。
介護をしたいと思い続けた君には酷なイベントかもしれません。
安心してください、すぐ忘れます。
それから君は郵便局に非正規で入ります。
まだ非正規から正社員雇用していた時期ですね。
安心してください、すぐその制度は無くなります。
やはり君は他班の人間に弄られ始め、人間不信になります。
その人間不信はしばらく続きます。
でも安心してください、三十路辺りから一周まわって来て人が好きになります。
そこからなんやかんやありましたね。
楽しい思い出ばかりとは言えません。
でも安心してください、そこの無職期間が貴方の自信になり、また無職になります。
もう何度目か分からない無職の君へ。
三十路を前に初めての正社員になります。
おめでとう。
今まで培ってきた底辺経験から、君はそこそこ楽しく正社員ができます。
でも安心してください、そこで昇給は無く期待していたボーナスも酷いものです。
君に辞めたいと思わせるには十分な環境があります。
そして君はその通り三十路を過ぎてまた無職になります。
でも安心してください。
君は無職になることで確かな価値観を得ます。
人に厳しくされたことで優しさを知ります。
低い給料は君にお金の価値を教えてくれます。
ずっと始めたかったブログも始めます。
SNSというツールは君に未知を想像する機会を与えてくれるでしょう。
そして君は農業という確かな目標を得ます。
二十歳の君へ
三十路の僕は、今までの人生をすべて肯定できるようになりました。